働くママにとって無視できない問題のひとつ、それが「小1の壁」です。
「小1の壁」とは、主に共働きやひとり親世帯において、子どもが小学校に上がるタイミングで放課後の子どもの預け先が見つからなかったり、学校行事など保護者の負担が増えたりすることで仕事との両立が困難になることを表した言葉です。
子どもの預け先については「学童保育」が一般的ですが、都市部では学童に入れない「待機児童」が問題になっており、平成28年度は17,203人と過去最高になりました。
(厚生労働省「平成28年 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況(5月1日現在)」より)
また、預け先の問題以外でも、小学校はこれまでの保育園とはあらゆる面で待遇が違い、戸惑うママも多いといいます。
そこで今回は「小1の壁」の攻略方法についてまとめました。
第1の壁:学童は保育園より利用時間が短い
自治体が運営する公設の学童では、利用時間が18時までに設定されていることがほとんど。
今まで保育園の延長保育を利用していた働くママにとって、これは大きな痛手です。
学童を出てから親が帰宅するまでの時間を、子どもひとりで留守番させることになりますので、心配は尽きることがありません。
学童に入れなかった、あるいは学童が終わる時間までに親が帰れない場合の対処法としては、
1.ファミリー・サポートを利用
2.民間の学童に入れる
3.習い事をさせる
4.近所のママ友に頼る
5.祖父母に頼る
などが挙げられます。
1のファミリー・サポートは事前登録が必要ですが、提携会員の人に子どもの預かりや、家までの送迎などをお願いすることができます。
比較的、安い金額で利用できることも魅力のひとつとなっています。(1時間あたり700円~)
2は、近年人気を集めている民営の学童施設。
公設の学童があくまで「一時的な預かり場所」としているのに対し、民間の学童は勉強や宿題のサポート、英会話や絵画教室などバラエティに富んだプログラムが用意されています。その分、料金は割高で、入会金2~3万円、月額4~5万円となっています。
しかしながら、3の習い事を視野に入れた場合、習い事+保育ができる民間の学童は選択肢のひとつとして考えてもよいかも知れません。
第2の壁:何かと手がかかる小学校生活
小学校に上がったからといって、子どもが急に自分ひとりで何でもできるようになるわけではありません。
たとえば宿題のフォロー。毎日のように出される「音読」の宿題は、家事をしながら聞いていると、正しく読んでいるのかどうかが分かりません。
慣れないうちは横に座って、一緒に教科書を見ながら聞いてあげる必要があります。
子どもが持って帰ってくるプリント類も、全部に目を通すのはなかなか大変な作業です。
しかも、入学してしばらくは、親が書かないといけない書類が山のように出されます。
低学年の頃は、連絡ノートに「宿題●●、プリント●枚」というように書いて来る場合もありますが、子どもがその作業を忘れた場合、どんな持ち物がいるのか、どんな宿題が出たのか、ママが把握することが困難になります。
そんなとき頼りになるのは同じクラスに通う子どものママさんたち。
入学したらすぐに、何人かのママとLINEの交換をしておくと安心ですよ。
第3の壁:子どもの心のケア
子どもたちは、保育園まではママや先生が何でもやってくれていたのに、小学校に入ると急にあれこれ自分で対処しなくてはならなくなります。
小学校という新しい環境、新しい友達。長時間、机に座って授業を聞くだけでも、子どもにとっては未知の体験です。
そのうえ学童に入れば、学童の環境にも慣れなければなりません。
子どもは適応力があるとはいえ、入学して1~2カ月は子ども自身の疲労もたまります。
共働き家庭では、少ない時間でどうやって仕事や家事を切り盛りするかに意識が集中しがちですが、子どもも慣れない環境で精いっぱい頑張っていることを忘れないようにしてあげましょう。
子どもに何かトラブルがあった場合、担任の先生はもちろん、学童の先生も相談に乗ってくれますので、親だけで悩まずにいろんな人の助けを借りるといいですね。
無理をせず、短時間勤務で乗り切る
ここまでフルタイム勤務で「小1の壁」を乗り切る方法について書きましたが、小学校に入ってからの数年間は、親も子どもも余裕のない時期になることは必至です。
せめて子どもが学校生活に慣れるまで、一人で留守番できるようになるまでは、仕事をセーブして子どもに寄り添ってあげたいと考えるママも多いと思います。
短時間の勤務で一般的なパートよりも効率よく稼ぐ方法として、「パート派遣」があります。
1日5時間、週3日程度から勤務できる派遣のお仕事です。
朝は10時から勤務して、子どもが学校から戻ってくる16時頃まで働く。これなら、子どものフォローも無理なく行うことが可能です。なにより、ママの体がグンと楽になります。
さらに、オフィスワークが中心ですので、短時間勤務の間もスキルアップを続けることができます。
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