子育てしながら働くママは、とにかく忙しい!
朝は自分の準備から子どもの送迎までをダッシュでこなし、仕事が終われば子どものお迎えから寝かしつけまで…。
毎日が分刻みで、息つく間もないのが現状では?
そんな忙しいワーママだからこそ、心のメンテナンスは必要不可欠!
ショッピングやお茶など気分転換の方法は人それぞれですが、もしそういう時間をとるのが難しいのなら、本を読んでみるのはいかがでしょう。
ページをめくればそこは別世界。元気になったり、勇気をもらえたりする、ワーママにおすすめの本をご紹介します。
人は5日間で変われる!?新しいことを始めたくなる1冊
「幹事のアッコちゃん」柚木麻子(双葉社)
名前の通り(?)長身でパワフルなアッコ女史こと黒川敦子が、ストレートに、かつおせっかいに、やる気のない男性若手社員や時間の使い方が苦手な後輩女性などを変えていく「奇跡の5日間」の物語です。
「自分の時間は自分で作り出すもの」「やらなくていいことや、やりたくないことに縛られていない?」など、忙しくて見失っている大切なことに気づかせてくれます。
本作は「ランチのアッコちゃん」「3時のアッコちゃん」に続くシリーズ第3弾ですが、前作を読んでいなくても大丈夫!
この本では特に子持ち女性の在宅ワークや社内の託児所設置、子連れでの飲み会参加など、ワーママが共感できるエッセンスも盛りだくさんです。
アッコ女史のファンになったら、前2作もどうぞ。
こんなときにおすすめ
- とにかくスカッとしたいとき
- 日常を変えたいけど変え方がわからないとき
定年後に知る家庭の真実!夫にも読ませたくなる1冊
「定年オヤジ改造計画」垣谷美雨(祥伝社)
現在20万部突破のベストセラー「老後の資金がありません」や、話題のドラマ「結婚相手は抽選で」の作者が、定年オヤジ目線で現代の家庭問題に迫ります。
大企業を定年退職した庄司常雄は、典型的な昭和のオヤジ。
「家事育児は女の仕事」「女は家を守るもの」「女は生まれつき母性を持っている」などなど、彼の発言には読んでいるだけでムカムカします(笑)。
ところが、妻の十志子がまさかの「夫源病」を患ってしまい、息子の和弘から孫二人の保育園のお迎えを頼まれるようになります。
人生初(この時点でダメ)の育児参加で、初めて妻・母親の大変さに気づく常雄。
ここから熟年離婚を防げるのか?ダメオヤジ予備軍の息子・和弘を含め、男たちは意識改革できるのか?ワーママの共感必至の小説です。
こんなときにおすすめ
- 身内や職場の「オヤジ発言」に腹が立ったとき
- このままではうちも熟年離婚…と危機感を覚えたとき
育児との両立は大変!でもやっぱり仕事って楽しいと思える1冊
「辞めない理由」碧野圭(実業之日本社文庫 ほか)
人気女性ファッション誌の副編集長として、バリバリ働いてきた七瀬和美。
ところが、意に沿わぬ異動や娘の小学校でのトラブル、さらに夫との不協和音で、一度は会社を「辞めようか」と考えます。
でも「働くママが好き」という娘に背中を押されて、置かれた状況で頑張ることに。
「ワーママ」という立場と視点で仕事を切り拓き、新雑誌を創刊するまでの過程は(正直かなりとんとん拍子ですが)爽快です!
子どものことで職場に迷惑をかけまいと頑張ると「そこまで無理して働かなくても」と言われてしまい、子どもが学校で問題を起こせば「母親が働いているから愛情が足りない」と言われてしまう…。
ワーママを取り巻く現実はまだまだ厳しいですが、それでも「辞めずに」働くって楽しい、と思える小説です。
同じ作者の「書店ガール」シリーズにも、さまざまな立場の働く女性が登場します。
こんなときにおすすめ
- 仕事を辞めたくなったとき
- マスコミの華やかそうな世界にひたりたいとき
男性目線の育児エッセイ。パパに優しくできるかもしれない1冊
「ママにはなれないパパ」鈴木おさむ(マガジンハウス)
人気放送作家の鈴木おさむさんが、妻で女芸人の森三中・大島美幸さんとの間に授かった子供「笑福(えふ)」くんと過ごした3年間を綴った、男性目線の育児エッセイです。
子どもが生まれてから約1年間の育児休業を「父勉(父親になるための勉強期間)」と称して、0歳から1歳になるまで毎日子どもとともに成長する様子は、男性ならではの視点を感じられて新鮮です。
「『ありがとう』の反対は『あたりまえ』」と、常に奥さんや子どもに対する感謝の気持ちを忘れないおさむさんの姿勢は、ママとしても見習いたくなります。
そして、男性に育児の大変さをわかってもらえて、「やっぱり母親ってすごい」と言われるだけでも単純にうれしくなります(笑)。
鈴木家の小さなもめごとや夫婦げんかの様子もほほえましく、笑ったり共感したりしながら、少しずつ、気軽に読める本です。
こんなときにおすすめ
- 男性(主に夫)の言動が理解できないとき
- なんでも話し合える夫婦や家族を目指したくなったとき
堂々と家事をサボれる!?気が楽になるかもしれない1冊
「『家事のしすぎ』が日本を滅ぼす」佐光紀子(光文社)
最近、ママ向けの雑誌で「家事の手抜き」に関する特集をよく見かけるようになりました。
そうは言っても実際はやっぱり罪悪感があるし、自分の親はちゃんとしていたし…というママにこそ読んでほしい、真面目に家事の手抜きを語った本です。
そもそも、なぜ女性が家事を「きちんと」しなくてはいけないとみんなが思っているのか。
その歴史的背景や社会的な事情を考察し、女性が家事をあまりしていない外国のエピソードや、日本ではやらなくてはいけない家事が多すぎるという例も取り上げられています。
家事を手抜きするために、「他の家族や他人に任せる」「他の方法を考える」「その家事をやめてしまう」などの新たな視点を持つこと、またそれに罪悪感を感じなくてもいいということ。
孤軍奮闘するワーママが、この本を読んで少しでも気楽になってくれたらと思います。
こんなときにおすすめ
- 「家事を手抜きしていい」理由がほしいとき
- 家で「自分だけが大変だ」と思いつめてしまったとき
まとめ
育児と仕事の両立に忙しいワーママにおすすめの本を、5冊ご紹介しました。
悩み多き日々の潤いに、明日への活力に、そして生活の新たなヒントに。日常を離れて本の世界へ旅立ってみませんか。
「読書の時間を持つこと自体が難しい」と思うかもしれませんが、通勤中や子どもが寝たあとなど、ちょっとした隙間時間に、まずは1ページ。
本から元気や勇気をもらって、明日からまた頑張りましょう!
もしも今は時間がなくても、いつか本を読みたいと思ったときに、思い出してもらえるとうれしいです。